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症状について

生活習慣病や循環器にまつわる症状を中心に、患者様のよくある質問をまとめてみました。

こんなことでお悩みではありませんか?

症状別
よくある質問

高血圧

健康診断で高血圧を指摘されて病院受診を勧められたけど、どうすれば良いですか?

血圧は時間帯や測定する環境により変動するので、可能ならば病院を受診する前にご自宅で血圧を測ることをお勧めします。測定は、朝起床後1時間以内と、就寝前に行います(血圧の測り方をご参照)。連続して最低5日間以上の血圧を記録しておき、受診時に持参しましょう。

高血圧の基準

血圧のレベルで、将来に脳梗塞や心筋梗塞などの心血管疾患にかかる危険性を予測できますが、病院よりも自宅で測る「家庭血圧」の方が役立つということがわかっています。
家庭血圧の場合は、最大血圧135mmHg以上または最小血圧85mmHg以上で高血圧と診断され、診察室よりも5mmHg低い基準となっています。

※診察室では収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上で高血圧と診断します(日本高血圧学会の高血圧診断基準)

成人における血圧値の分類(mmHg)

分類 診察室血圧 家庭血圧
収縮期 拡張期 収縮期 拡張期
正常血圧 <120 かつ <80 <115 かつ <75
正常高値血圧 120-129 かつ <80 115-124 かつ <75
高値血圧 130-139 かつ
または
80-90 125-134 かつ
または
75-84
Ⅰ度高血圧 140-159 かつ
または
90-99 135-144 かつ
または
85-89
Ⅱ度高血圧 160-179 かつ
または
100-109 145-159 かつ
または
90-99
Ⅲ度高血圧 ≧180 かつ
または
≧110 ≧160 かつ
または
≧100

※日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2019 より引用改変

家庭血圧が正常だった場合

病院(外来)での血圧が高く家庭血圧が正常の場合は白衣高血圧と呼ばれ、すぐに病院を受診する必要はありませんが、“本物の高血圧”に移行してしまう場合も多いので、肥満や喫煙、運動不足、塩分過多、アルコールなど、生活習慣の注意が必要です。
その他に、ストレスが原因で血圧が一過性に上がってしまい、ストレスから解放されると嘘のように血圧が安定する、というケースもあります。

血圧の薬は一度飲み始めると止められないって本当ですか?

高血圧治療の目的は「正常な血圧を維持し、心血管病を予防すること」です。一度薬を飲み始めるとやめられない、という決まりはなく、正常な血圧を維持していくためには服薬の継続が必要になることが多い、ということになります。
薬を飲めば血圧は下がりますが、生活習慣の改善なしに薬をやめてしまうと、多くの場合、血圧はもとに戻ってしまいます。やはり、降圧薬を飲まなくても正常な血圧を維持するためには、減塩を始めとする生活習慣の改善に本気で取り組むことが重要と考えられます。

家ではどのように血圧を測ればよいですか?

血圧は時間帯、食事や運動、排尿排便などの行動、感情などによって影響を受け常に変動しているため、評価は平均値で行います。その時々の値に一喜一憂する必要はなく、安静時かつリラックスした状態で測定した血圧がその方の本来の血圧、と考えてください。

血圧の測り方

時間 起床後1時間以内の朝食前、または寝る前
※高血圧の薬は服用前
※排尿は済ませた後
場所 静かで適度な室温の部屋
姿勢 少しゆったりと深呼吸をして座り、正しい姿勢
左右どちらか決まったほうの腕で(一般的には利き腕の逆)
方法 カフは心臓の高さに近づけて(上腕に巻くタイプはテーブルの上で腕を軽く伸ばす)
記録 一度の機会に2回測定して記録

上腕にカフを巻いて肘で測るタイプの血圧計を高血圧学会は推奨していますが、血圧測定を習慣づけることが重要なので、手首に巻いて測る血圧計をお持ちの方は、まずそれをご利用ください。

ここ数年血圧が高めだけど、高血圧の予防には何を注意したらいいですか?

血圧は時間帯や測定する環境により変動するので、まずご自宅で測ってみましょう。測定は、朝起床後1時間以内と、就寝前に行います(血圧の測り方をご参照)。数値を書き留めておき、ご自身の血圧がどの程度なのか正しく把握しておくことが重要です。
高血圧の予防には生活習慣の改善が効果的ですので、取り組みやすいものから実践してみましょう。

高血圧を予防する生活習慣改善点

  • ①減塩(塩分1日6g未満)
  • ②野菜果物をしっかりとる
  • ③飽和脂肪を減らす(魚をとる)
  • ④適正体重
  • ⑤適正飲酒(日本酒換算で1日当たり男性1合まで、女性半合まで)
  • ⑥禁煙、受動喫煙を避ける
  • ⑦運動習慣
血圧は高いけど、症状はないから治療しなくても平気ですか?

血圧が高くても基本的には無症状です。血圧が高い状態が長く続くと、脳卒中や心筋梗塞など心血管疾患の危険性が高まるため、症状のあるなしに関係なく早めの対策が必要です。実は75歳以上の方よりも、65歳未満の働き盛りの方の方が血圧の高さに比例して脳心血管病による死亡リスクが高まります。若い方ほど高い血圧は危険なのです。

薬の副作用が心配で、降圧薬を飲みたくないのですが?

高血圧は、脳心血管病での死亡に関わる危険因子の中で最も強力な因子である為、放置するのは非常に危険です。
薬について近年様々な情報が流れていますが、どんな薬でも副作用は存在するので、医師が患者様一人一人に合った薬を選択することが重要です。
現在の降圧薬は「心臓を保護し心不全を予防する」、「腎機能の低下を遅らせる」、「動脈硬化を予防する」など多面的な効果を持つものがあるので、当院では副作用に注意しながら患者様が最適な薬剤を服用し、正常な血圧を維持できることを治療の目標としています。
頭ごなしに拒絶するのではなく、必要に応じて降圧薬を服用しながら、血圧と上手く付き合っていく、という考えはいかがでしょうか。

減塩と言われても、普段塩分をどのくらい摂っているかわかりません

当院では随時、尿検査による塩分摂取量の測定をしています(結果は翌日)。1日6g未満が良いとされますがそのような方はまれで、8~12g前後が多く、15g以上摂取している方も時々みられます。

塩分の取り過ぎチェック次の10項目のうち当てはまるものをチェックしてみましょう。

  • みそ汁やスープを1日2回は飲む。またはごはんにみそ汁は欠かせない
  • ちくわやかまぼこなどの練り製品、ハム、ウインナーなどの加工品が好き
  • ごはんの友(梅干しや佃煮、つけもの)が好きで常備している
  • ごはんよりおかずの方が食べる量が多い
  • 外食することが多い、または外食が好き
  • うどん、そば、ラーメンなど麺類のスープを半分以上は飲む
  • すしや丼ぶりものが大好き
  • 魚の干物や明太子などの塩蔵品をよく利用する
  • 市販のお惣菜やインスタント食品をよく利用する
  • おせんべいやスナック菓子をよく食べる

ひとつでも当てはまったら、要注意!この10項目は即、食塩のとり過ぎにつながる食習慣です。日頃から意識しながら塩分控えめでバランスの良い食事を心がけましょう。

動悸

心臓がドキドキ、バクバク、脈が速くなったり、脈が飛んでいる感じがしますが受診した方がいいですか?

心臓がドキドキする、バクバクする、鼓動を強く感じる、脈が速くなる、脈が飛ぶ、などは全て「動悸」という症状になります。症状が気になる、日常生活に支障をきたしている、症状がだんだん強くなっている、持続時間が長くなっているなどの場合は受診をお勧めします。
緊急性が高いのは、苦しくて動けなくなる、頭がクラクラする・めまいがする、冷や汗をかく、気を失ってしまったなどの症状を伴う場合で、早急に循環器内科を受診してください。

診断の進め方

まずは不整脈など心臓に原因があるのかを探りますが、診断において「症状を感じているときの心電図を確認すること」が非常に重要です。しかし、受診時には症状が落ち着いてしまっていることも多いため、24時間〜数週間分の心電図を記録できるホルター心電図や、ご自身で記録可能な携帯型心電計を使用し診断していきます。
心臓以外の原因では、貧血、甲状腺の病気、肺の病気、飲酒やタバコ、カフェイン摂取、心因性、なども考えられますので症状に応じて血液検査、レントゲン検査、超音波検査、運動負荷試験などを行っていきます。

ONE POINT

ご自身で脈拍を測る練習をしておくと、不整脈の診断にとても役立ちます。

ホルター心電図の画像
ホルター心電図*注1
ホルター心電図の記録の画像
ホルター心電図の記録*注1
心臓超音波検査の画像
心臓超音波検査*注1
運動負荷試験(エルゴメーター)の画像
運動負荷試験(エルゴメーター)*注1

心房細動とは

近年、最も注目されている不整脈の一つが「心房細動」です。心房細動は「心房」が痙攣するような動きになり、脈拍がバラバラになる不整脈です。加齢とともに増加しますが、心臓に持病をお持ちの方により多くみられます。また、高血圧、糖尿病、肥満、睡眠時無呼吸、アルコール、喫煙、ストレス、遺伝などが心房細動の発症に関わっています。この不整脈は将来的に心不全や脳卒中を起こすリスクが高く、生命予後にも大きく影響するため、適切な管理が必要です。最近では根本治療であるカテーテルアブレーションの適応も拡大していますので、心房細動を指摘されたことのある方はぜひ医師にご相談ください。

心房細動のアブレーションの画像
心房細動のアブレーション*注1

心不全

歩くと息切れや疲れやすさを感じて、足もむくみます。ネットで「心不全」と出てきましたが、どういう病気ですか?

心臓は全身に血液(酸素)を供給するポンプの役割をしています。心不全とは「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」です。人口の高齢化に伴い心不全の患者さんも非常に増えています。

心不全の症状

①低心拍出の症状

全身に血液を十分に送り出せない=酸素や栄養が全身に行き届かないことにより起こる

  • 血圧が下がる
  • 疲れやすい
  • からだがだるい
  • 手足が冷たい

②うっ血の症状

  • 息苦しい
  • 夜間に咳が出る
  • 横になると苦しい
  • 体重が増える
  • 食欲がない
  • 足がむくんでいる(体重も増加)
  • 動いたときに息が切れる
【受診の目安】
  • むくみがあり、1週間で2~3㎏以上体重が増えている
  • 今まで大丈夫だった距離でも、歩くと息切れを感じる、異常に疲れやすい
  • 草取りや、前かがみでくつを履こうとすると息苦しくなる

これらの症状があれば、早めに専門の医療機関の受診をお勧めいたします。

心不全の原因となる病気

  • 心臓の筋肉を養っている血管(冠動脈)が詰まってしまう心筋梗塞や狭心症
  • 動脈硬化や塩分の摂り過ぎなどが原因の高血圧
  • 心臓の部屋を分けている逆流防止弁が障害される弁膜症
  • 心臓の筋肉に異常が起こる心筋症、拍動のリズムが異常になる不整脈
  • 先天的な心臓の病気など

様々な疾患が原因となり、心臓のポンプ機能が悪くなってしまいます。

動脈硬化

動脈硬化とはどんな症状で、何が原因で起こりますか?

動脈が硬くなって弾力性が失われ、血管の内側に悪玉コレステロールがたまったり、血栓が生じたりして血管が詰まりやすくなる状態のことです。動脈硬化の主な原因=危険因子は次に挙げられるものです。

動脈硬化の原因

  • 高血圧
  • コレステロールや中性脂肪など血液の脂質異常
  • 糖尿病
  • 加齢(男性:45歳以上、女性:閉経後)
  • 喫煙
  • 肥満
  • 運動不足
  • 感情的なストレスに満ちた状態
  • 偏った食事内容、アルコールなどの嗜好品
動脈硬化の進展の画像
動脈硬化の進展*注1

狭心症

階段を上がると胸の痛みや重苦しさがあり、少し休むと良くなるのですが心臓が悪いので
しょうか?

このような症状では「狭心症」と「心筋梗塞」の可能性がありますが、第一は狭心症を疑います。狭心症は、心臓の筋肉に血液を送る冠動脈に動脈硬化が起こることで、心臓に十分な血液が行き渡らず酸素不足に陥り、胸が痛くなったり苦しくなる疾患です。

症状による病気の判別

痛みを感じる場所は、胸の真ん中から左側を中心に背中、肩、頚、顎、左腕、腹部まで痛みが広がることがあり、体の表面ではなく内部の深いところから痛みを感じます。
痛みの性質は押しつけられるような圧迫感や締め付けられるような痛みが多く、ひどい場合は死の不安を感じさせるような強い痛みで冷や汗を伴う場合もあります。
痛みの長さは、「狭心症」では1~3分、長くても15分程、「心筋梗塞」では20分以上続きます。このような典型的な症状を示さないこともあり、症状だけでは判断が難しい場合もあります。

狭心症の場合

胸の痛みの出現頻度が増えたり、強くなったり、安静時にも感じるようになった場合は不安定狭心症の疑いがあります。短時間で病状が悪化し、心筋梗塞に移行する可能性もあるので早急に受診が必要です。冠動脈が痙攣(けいれん)して一時的に血液の流れが悪くなるものは冠攣縮性狭心症といいます。
狭心症の確定的な診断は、昔は入院して心カテーテル検査で行ってきましたが、近年は入院せず、外来でのCT検査で診断することが多くなっています。

冠動脈CT

正常の冠動脈(VR像)の画像
正常の冠動脈(VR像)*注1
正常の冠動脈(アンギオグラフィックビュー)の画像
正常の冠動脈
(アンギオグラフィックビュー)*注1
右冠動脈プラークの画像
右冠動脈プラーク*注1

心筋梗塞の場合

血栓などで急に血管が閉塞してしまい、心筋に血液が流れず壊死してしまうのが心筋梗塞です。命にかかわる一刻を争う緊急事態であり、直ちに救急車を呼んで医療機関を受診し治療を開始しなければなりません。

心筋梗塞・不安定狭心症図の画像
心筋梗塞・不安定狭心症図*注1

狭心症や心筋梗塞の治療方法

通常の狭心症の場合、まず薬で胸の症状が出ないようするため血栓を予防する抗血小板薬、冠動脈を拡張させる薬剤を使用します。薬で症状をコントロールできない場合は、カテーテル治療や外科手術など、血液の流れを良くする治療=血行再建術の適応を考えます。

冠動脈が完全に詰まる急性心筋梗塞や、詰まりかかっている不安定狭心症では、命に関わる危険があるため、緊急カテーテル治療、緊急バイパス術、血栓溶解療法などにより血液の流れを良くする再灌流療法が直ちに必要となります。

冠動脈ステント留置(カルーテル治療)の画像
冠動脈ステント留置(カルーテル治療)*注1

胸の痛みを感じるその他疾患

狭心症の可能性が低い胸痛として、

  • 発作時間が数秒など短い、もしくは長すぎる
  • 刺すような、チクチクする痛みがある
  • 痛みの部位がピンポイント
  • 呼吸により変動する
  • 体や腕などを動かすことによっておこる
  • 圧痛を伴う
  • 水を飲むと数秒で改善、など

※あくまで可能性ですので、絶対的なものではありません

循環器系
【心臓】 狭心症、急性心筋梗塞、急性心膜炎、大動脈弁狭窄症、
僧帽弁逸脱症、肥大型心筋症
【血管】 大動脈解離、肺血栓塞栓症、肺高血圧症
非循環器系
【胸壁】 帯状疱疹、悪性腫瘍、肋間神経痛、肋骨骨折
【呼吸器】 気胸、肺炎、胸膜炎、縦隔気腫
【消化器】 食道炎、食道けいれん、胆石、胃潰瘍、急性膵炎
その他
心臓神経症、過換気症候群

心雑音

健診で心雑音を指摘されましたが、特に症状はありません。受診したほうがいいのでしょうか?

心雑音の原因は、主として心臓弁膜症や先天性心疾患が挙げられます。特に自覚症状がなくても治療が必要であったり、定期的な検査が必要となる場合もありますので、専門医受診をお奨めします。

心臓弁膜症とは

心臓には4つの弁があり、血液の流れを一定の方向に保つために閉じたり開いたりしていますが、心臓弁膜症とはその弁に障害が起き、血流異常が生じた状態です。
弁の開きが悪く血液の流れが妨げられる「狭窄」が起きた場合、血液が狭いところを通過することで血流速度が速くなるため、心雑音が生じます。
弁の閉じ方が不完全で血液が逆流してしまう「閉鎖不全」が起きた場合、その逆流が起こるために心雑音が生じます。
心雑音が聴こえる場合、心エコー検査で診断を進めます。

僧帽弁狭窄症・僧帽弁閉塞不全症の画像
僧帽弁狭窄症・僧帽弁閉塞不全症*注1

心臓弁膜症の治療

心臓弁膜症は弁置換術や経カテーテル的大動脈弁置換術、経皮的カテーテル僧帽弁修復術など新しい治療法がどんどん開発されており、進歩が目覚ましい領域です。

弁置換術の画像
弁置換術*注1
経皮的カテーテル 僧帽弁修復術の画像
経皮的カテーテル
僧帽弁修復術*注1
経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)の画像
経カテーテル的
大動脈弁置換術(TAVI)*注1

先天性心疾患とは

先天性心疾患でも心雑音が発生します。生まれついた心臓の構造異常で、成人では心室中隔欠損症、心房中隔欠損症などが代表的です。これらは「中隔」という部位に穴が開いていて、そこに血液が入り込むため血流の異常が起き、心雑音が発生します。近年は、カテーテルによってその穴を塞ぐ根治手術も広く行われています。

カテーテルによる心房中隔閉鎖術の画像
カテーテルによる 心房中隔閉鎖術*注1

足の冷え

足がいつも冷たいんですが、受診した方がいいでしょうか?

主な原因として、血行障害と神経障害が挙げられます。
高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満など動脈硬化の危険因子をお持ちの方は血行障害の可能性がありますので、受診をお奨めします。
姿勢によって痛みが変わる(立つと痛みが強く寝ると楽になる、等)、瞬間的に電気が走るような痛み(電撃痛と言います)などの場合は、主に腰椎の疾患による神経痛の可能性が高いと考えられます。

下肢閉塞性動脈硬化症(LEAD, ASO)とは

下肢閉塞性動脈硬化症とは、足の動脈硬化が進み、足の血行障害をきたしたものです。足の冷感やしびれ、歩行中にふくらはぎが痛くなり休むと改善するなどの症状が出現し、進行すると足先の痛みやチアノーゼ(青紫色になる)、潰瘍をつくったり壊死してしまいます。

診断の進め方

診察では、足の色調、冷たさ、鼠径部、膝の裏、足の甲など脈拍が触れるかどうかを確認し、次にABI(足関節上腕血圧比)で両手足の血圧を同時に測定し、足先にどのくらい血液が流れているのかを測定します。
当院では、血流だけでなく「血管年齢=動脈硬化の進み具合」もわかる、簡便で優れた検査機器を導入しています。診察やABIで異常があった場合、通常は造影CT検査でさらに精査を進めます。

ABIの画像
ABI結果表の画像
ABI結果表*注2
CT画像の画像
CT画像*注1

治療方法

閉塞性動脈硬化症と診断されたらまず薬物療法を行い、症状が軽快しない場合は血行再建術=カテーテル治療やバイパス手術を検討することになります。(診断と治療の流れは、狭心症の場合と同じになります)タバコを吸われている方は禁煙が必須です!

バイパス手術の画像
バイパス手術*注1
引用元:
  • *注1「インフォームドコンセントのための心臓・血管病アトラス」より
  • *注2「フクダ電子ホームページ」より
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